ICC Kyotoの取組
「設備と機能、サービスが一体になった国際会議場」を追求するため、利用者視点での業務の見直しを行っています。
催事開催後にアンケートを実施し、施設面からサービス面に至るまでお客様の声をお伺いし、運営方針やサービス提供の在り方に反映させています。また、日本でICC Kyoto が唯一加盟しているAIPC(International Association for Convention Center)が実施するアンケート“World’s Best Convention Center Award” にエントリーし、世界スタンダートを目標に、課題を明確化し、改善に取り組んでいます。
国内外のMICE見本市に出展し、主催者の声をはじめ、PCO(Professional Congress Organizer)・DMO(Destination Marketing Organization)・DMC(Destination Management Company)やトラベルエージェントなど、バイヤーの生の声を聞き、京都やICC Kyoto に求められている課題を明確化し、改善に取り組んでいます。
国内外の主要な国際会議場をはじめ、MICE関連施設を視察し、理想のビジネスモデルやサービス提供、施設管理の在り方を研究しています。
MICEのプロフェッショナルを目指し、国内外の総会・研修・セミナー等へ参加し、危機管理能力をはじめ、施設管理能力、企画提案能力、接客対応能力や、MICE業界の最新情報の収集・ネットワーキングなど、日々研鑽を積んでいます。特に、国際機関や海外の主催者・事務局・コアPCO等との直接協議及び調整ができる人材の育成に努めており、また当館の茶室「宝松庵」で行う初釜などを通して、日本文化の造形を深める活動も行っています。
1997年12月に地球温暖化防止京都会議(COP3)がここICC Kyotoで開催され、「京都議定書」が採択されて以来、「Kyoto」は環境へ配慮した取り組みを示唆するキーワードとなり、京都市では、「DO YOU KYOTO? 環境にいいことしていますか?」という取組が実施されています。2017年は「京都議定書」誕生から20周年を迎え、活動の輪は益々広がっています。
また、「京都地球環境の殿堂」という「京都議定書」誕生の地である京都では、世界で地球環境の保全に多大な貢献をした方の功績を永く後世にわたって称える賞も創設されています。
MICE業界においても、「イベント・サステナビリティ」は近年益々重要なテーマとなっており、2016年6月、京都はアジアの都市として初めてグローバル・デスティネーション・サステナビリティ・インデックスに参画しました。
内燃機関、外燃機関等の排熱を利用して動力・温熱・冷熱を取り出し、総合エネルギー効率を高めるエネルギー供給システム「コージェネレーション・システム」を採用しています。
限りある資源である「水」の再利用や、災害時に必要な「水」の確保を考え、節水型の水循環供給システムを採用しています。「生活排水」および 「幸が池・さくら池」を原水として浄化処理を行い、トイレの洗浄水等に再利用しています。池の水の浄化処理については「紫外線殺菌」、「オゾン酸化分解」、「高速ろ過」など生物が生息できる優しい水処理を行っています。
第1駐車場の法面に太陽光パネルを設置し、地下鉄連絡通路のデジタルサイネージの電力として活用しています。
ICC Kyotoでも、持続可能な社会やゼロエミッションの時代に対応するべく、京都議定書の発祥地である京都から発信された「環境マネジメントシステム」の規格である「KES」(Kyoto Environmental Management System Standard)のSTEP1の認証を受けています。
館内の日本庭園の環境整備は当然のことながら、京都の歴史的風土景観を守るため、地元行政と連携し、積極的に宝ヶ池周辺の自然環境整備の促進を働き掛けています。また、風致地区に指定されている周辺環境との調和を図り、落ち着いた会議専用ゾーンを形成しています。
経済、環境、社会などの面でバランスよく社会的責任を果たすことで、サステナビリティは強化されるといわれており、今後の課題として、以下の取組について検討しています。
ICC Kyoto では、建築基準法における新耐震基準の1.25倍(当館は、官庁施設の耐震安全性の分類Ⅱ類に該当)の耐震性能を確保するため、全館大規模耐震改修工事を行い、平成26年3月を以て、その工事をすべて完了いたしました。この改修により、国の最新基準を満たす耐震構造を備えた、より安全な施設になりました。今後も、日本を代表する国際会議場として、安心して利用し続けられるよう、建物の長寿命化に配慮した修繕・整備計画を行って参ります。
当会館には異なる場所から発電された2つの電源系統があり、万が一常用電源にトラブルが発生しても、サブ電源系統がバックアップとなります。さらに自家発電設備を備えており、両系統の停電時には自動的に自家発電設備に切り替わります。また音響機器はUPS装置(無停電電源装置)から給電されています。
ICC Kyotoは、国際会議で使用されることを第一に考え設計されています。全ての設備が会議の実情に即した機能を備え、セキュリティー面や危機管理面でも、高い信頼性を実現しています。その上で、お客様のご要望に合わせた特別なセキュリティー体制の構築をご提案しています。